注文住宅と建売住宅の価格差は?それぞれの特徴や選ぶ際のポイントも解説
この記事では、注文住宅と建売住宅の価格差を解説します。
マイホームを購入する際には、多くの人が注文住宅と建売住宅のどちらを選ぶかで悩むでしょう。注文住宅と建売住宅は、同じマイホームでもいくつかの点で違いがあります。
そこで本記事では、注文住宅と建売住宅の価格差に併せて、メリット・デメリットやそれぞれの特徴を詳しく解説します。選ぶ際のポイントも紹介するので、マイホームの購入を検討中の人はぜひ本記事を参考にしてください。
【この記事でわかること】
● 注文住宅と建売住宅の価格差
● 注文住宅のメリット・デメリット
● 建売住宅のメリット・デメリット
● 注文住宅か建売住宅かを選ぶ際のポイント
注文住宅と建売住宅の価格差
注文住宅と建売住宅において、価格差は大きな違いとして挙げられる要素の1つです。
一般的に、自由に設計できて自分好みのマイホームを建てられる注文住宅は、建売住宅より価格が高くなってしまいます。建売住宅は、すでに完成しているか完成間近の住宅で仕様などが統一されている分、安い価格での提供が可能です。
ここでは、土地付き注文住宅と建売住宅の価格差を下の表で地域別にまとめました。
地域別 | 土地付き注文住宅 | 建売住宅 | 価格差 |
全国 | 4,455万円 | 3,605万円 | 850万円 |
東京 | 5,133万円 | 4,133万円 | 1,000万円 |
近畿 | 4,658万円 | 3,578万円 | 1,080万円 |
東海 | 4,379万円 | 3,139万円 | 1,240万円 |
その他 | 3,980万円 | 2,905万円 | 1,075万円 |
※参考:2021年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
注文住宅と建売住宅では、主要都市部で1,000万円以上の開きがあります。金額面では大きな差があり、注文住宅の場合はこだわり過ぎると建売住宅と大きな開きができるでしょう。
注文住宅のメリット・デメリット
ここからは、注文住宅のメリット・デメリットを解説します。
注文住宅のメリット
注文住宅のメリットは、下記2点が挙げられます。
- 設計の自由度が高い
- 高品質の住まいに住める
それぞれ解説します。
<設計の自由度が高い>
建売住宅の場合、すでに完成しているケースや完成間近のケースが多く、規格型の仕様として価格を抑えています。
一方、注文住宅では自分たちが気に入ったデザインなどを選択でき、間取りに関しても自分たちの好みを反映できるでしょう。
理想の住まいを実現しやすい点が、注文住宅の大きなメリットです。
<高品質の住まいに住める>
建売住宅の場合は仕様がほとんど決まっているため、外壁の気密性を高めたい場合やZEH住宅にしたい場合などでも、基本的には対応できません。
注文住宅であれば、自分たちの思う通りに設計できるため、高品質の住宅にするために、太陽光発電の導入や高気密の外壁への変更ができます。
高品質の住まいで快適な生活が楽しめます。
注文住宅のデメリット
注文住宅のデメリットには、主に以下2点があります。
- イメージが違う場合がある
- 日程がかかる
それぞれ解説します。
<イメージが違う場合がある>
自分たちの思うように設計しても、建築の経験がない場合などには思わぬ見落としがあり、建った後にイメージと異なっているケースがあります。
想定以上に住みにくい部屋になってしまうとストレスを感じるかもしれません。建築士や設計士と打ち合わせを重ねながら家づくりを進めなければ、後悔が残るおそれがあります。
<日程がかかる>
注文住宅の場合は1からのスタートとなるため、建売住宅より時間がかかってしまいます。
打ち合わせがうまくいかなければ日程がさらに延びてしまい、人件費などが余計に増して建築費が高くなるおそれがあります。
日程の遅れによる建築費への悪影響も、注文住宅のデメリットでしょう。
建売住宅のメリット・デメリット
ここからは、建売住宅のメリット・デメリットを解説します。
建売住宅のメリット
建売住宅のメリットは以下の通りです。
- 生活のイメージがしやすい
- 工期が計画通り
上記2点をそれぞれ解説します。
<生活のイメージがしやすい>
建売住宅はすでに建物があるか完成間近であるケースが多いため、内覧などで購入後の生活をイメージしやすい点がメリットとして挙げられます。
基本的に、建売住宅の場合は規格型商品であるため、まだ建築途中だったとしてもモデルハウスなどを内覧できます。建売住宅では、次の生活を安心して迎えられるでしょう。
<工期が計画通り>
基本的に工期の遅れなどがなく計画通りに進むので、引っ越しなどのスケジュールを立てやすい点がメリットに挙げられます。
企画型商品の場合、工場などで部材を加工して現場で組み立てるという建築方法のケースが多いため、大幅な工期の遅れが起こりにくいでしょう。
建売住宅のデメリット
建売住宅のデメリットについて解説します。
- 自分たちがライフスタイルを合わせないといけない
- グレードが低い場合がある
上記2点をそれぞれ見ていきましょう。
<自分たちがライフスタイルを合わせないといけない>
すでに規格が決まっているため、建売住宅を購入した場合は自分たちの生活を住宅に合わせる必要があります。
例えば、寝室の収納が物足りない場合などは、自分たちで収納ケースなどを購入するという対策が必要です。このように、使いにくさを感じる点が建売住宅のデメリットといえるでしょう。
<グレードが低い場合がある>
設備のグレードや断熱性などの面において、注文住宅に劣るおそれがあります。
建売住宅は、企画商品を設置して安い価格でマイホームを購入できるという点が特徴です。
そのため、設備などに高品質の設備が導入されているケースは少ないといえます。
注文住宅と比較してグレード面で低いケースがある点は、建売住宅のデメリットでしょう。
注文住宅か建売住宅かを選ぶ際のポイント
注文住宅・建売住宅を選ぶポイントとして、以下の3点を挙げました。
- 希望条件に優先順位をつける
- 土地を所有しているかどうかを踏まえて決める
- 入居までスケジュールに余裕があるかどうかを踏まえて決める
それぞれ詳しく解説します。
希望条件に優先順位をつける
マイホームを購入する際はさまざまな希望があるでしょう。しかし、すべての希望をかなえようとすると、予算が大きくオーバーしてしまいます。
予算内でマイホームを購入するためにも、希望条件をリスト化して優先順位をつけることが重要です。
優先順位の高いほうから条件を絞ると、予算や希望条件から注文住宅と建売住宅の選択をしやすくなります。
土地を所有しているかどうかを踏まえて決める
土地を所有しているかどうかも予算に大きく影響します。
土地を所有していれば、土地取得のコストがかからず建物だけに資金を投下すればいいので、住宅に費用をかけやすいでしょう。
しかし、土地を取得していなければ土地取得のコストが大きくかかるため、土地と建物に資金を投入しなければならず、高額になる傾向があります。
土地所有の有無も、注文住宅と建売住宅を選択するうえで大きな注意点です。
入居までスケジュールに余裕があるかどうかを踏まえて決める
入居までのスケジュールをしっかり把握したうえで、マイホームを選択しなければいけません。
あまり時間がない時に注文住宅を選択すると、設計打ち合わせなどを短期間で終わらせる必要があり、非常にタイトなスケジュールになってしまいます。
特に、注文住宅でのマイホームを検討する場合は、入居までのスケジュールをゆっくりと取っておきましょう。
注文住宅と建売住宅は価格差以外も考慮して選ぼう
この記事では、注文住宅と建売住宅の価格差などを解説しました。
地域で若干の違いはあるものの、注文住宅と建売住宅では1,000万円以上の開きがあります。どちらかを選択するにあたって、価格面だけではなくそれぞれのメリットやデメリットを比較して決定することが大切です。
本記事で解説したポイントを踏まえ、自分たちのライフスタイルに合った住宅を選びましょう。
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※金利や制度は2023年10月時点のものです
コラム監修者情報
木場昌也
二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟
入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。