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注文住宅における窓の種類は?失敗事例や後悔しない選び方も解説

注文住宅における窓の種類は?失敗事例や後悔しない選び方も解説

注文住宅を建てる際、1つ1つの選択が将来の生活を大きく左右しますが、注文住宅の設計において特に重要なポイントとなるのが窓の設置です。

窓はただの開口部ではなく、家の中に自然光を取り込んだり、新鮮な風を通したり、外の風景を眺めたりなどの役割を果たします。窓の選び方を誤ると、暗い室内、蒸れた空気、望ましくない眺望など住み心地を大きく損なうおそれもあります。

この記事では、注文住宅に設置できる窓の種類や失敗事例、後悔しない選び方を解説します。理想の住まいづくりにぜひ役立ててください。

【この記事でわかること】

● 注文住宅における窓の種類

● 窓選びの失敗事例

● 後悔しない選び方

そもそも注文住宅の窓が果たす役割は?

注文住宅における窓が果たす役割には以下の3つがあります。

  • 採光の役割
  • 通風の役割
  • 眺望の役割

それぞれを詳しく解説します。

採光の役割

窓は、自然光の明るさを室内に取り入れる目的で設置されます。

上手く太陽光を取り入れられる住まいは、日中は太陽光だけで生活できます。そのため、照明にかかる電気代の節約につながるでしょう。

また、自然光は心地よい雰囲気を作り出し、生活の質を向上させます。窓の位置や大きさ、形状は、室内への自然光の量や品質を大きく左右します。

通風の役割

窓は、風を通す役割も果たします。窓を開けることで、新鮮な外気を取り入れられます。

風通しが良くなることで、冷房の節約につながるでしょう。また、窓を開放しておくと外の音を確認したいときなどに便利です。

眺望の役割

窓には、外を見て状況を確認する役割があります。

眺望のよい住まいの場合、窓から庭や外のきれいな景色を見て、開放感を感じたりリラックスしたりする効果をもたらすでしょう。

また、窓の形状や配置により、望む景色を引き立てたり、不快な景色を隠したりすることも可能です。

注文住宅における窓の種類12選

注文住宅に設置できる窓には、主に12種類が挙げられます。

  • FIX窓
  • 滑り出し窓
  • 引き違い窓
  • 上げ下げ窓
  • 開き窓
  • スリット窓
  • 窓(ローサイドライト)
  • 天窓(トップライト)
  • 高窓(ハイサイドライト)
  • 出窓
  • 腰高窓
  • 掃き出し窓

それぞれのメリットやデメリット、使われやすい場所などを解説します。

FIX窓

FIX窓は、サッシとガラスが固定されていて開閉ができない窓を指します。開放しない仕様のため気密性が高く、ガラスを大きく確保できるため部屋の採光に向いている窓です。

その反面、通風の役割を果たせない点と、高い部分に設置されるケースが多いため掃除がしにくい点がデメリットです。

FIX窓は、階段の踊り場や、部屋の高い位置に設置されやすいといえます。

滑り出し窓

滑り出し窓は、取っ手やハンドルにより、窓を外側に押し出すタイプの窓です。

サッシの気密性が高く、小さなスペースでの設置が可能な反面、窓が内側に開くため内側に一定のスペースが必要になります。

また、滑り出し窓は、内側に開くのでカーテンが設置しにくい点がデメリットです。比較的、どこの場所でも使われやすい窓といえます。

引き違い窓

引き違い窓は、2枚の窓ガラスを左右に引いて窓を開閉するタイプです。

最も一般的な仕様で、価格面も安く、窓を開けても場所を取らないメリットがあります。しかし、気密性が低く防犯面に若干不安が残る点がデメリットといえるでしょう。

引き違い窓は、リビングや各部屋にもよく使用されます。

上げ下げ窓

上げ下げ窓は、2枚のガラスを上下にずらし、上半分と下半分を開閉できる窓です。

窓ガラスが上下に開閉して外から侵入がしにくいため、防犯性が高く、気密性や断熱性にも優れています。一方で、設置場所によっては上部の清掃がやりにくい点と、価格が高い点がデメリットといえるでしょう。

上げ下げ窓は、洋風の住まいなどでよく利用されています。

開き窓

開き窓は、ドアのように開く窓を指し、左右両方から開閉できる点が特徴です。左右どちらかしか開かない窓の場合は、片開き窓と呼ばれます。

開き窓は、外開き、内開きのどちらでも設置が可能で、洋風建築の住まいなどにはデザイン性が高いでしょう。しかし、可動域が広いため破損リスクが大きい点がデメリットです。

スリット窓

スリット窓は、縦か横に細長く設置されている窓を指します。スリット窓は、おしゃれでデザイン性が高く、天井などが高く見えるメリットがあります。

一方で、細長い形状であるため採光性が低い点がデメリットといえるでしょう。

スリット窓は、部屋のアクセントとしての利用されるほか、階段の踊り場などに設置されます。

地窓(ローサイドライト)

地窓(ローサイドライト)は床面に接している窓のことで、低い場所に設置されている窓を指します。

地窓は座った状態や寝転がった状態で、窓の外が見られるメリットがあります。一方で、虫などに侵入されやすく、座った状態でなければ解放できない点がデメリットといえるでしょう。

地窓は、リビングや和室などでよく利用されます。

天窓(トップライト)

天窓(トップライト)は、採光を目的として天井に設置される窓です。住宅の密集地などでは採光しやすいため、大きな天窓にする必要はありません。

天井にあるため掃除がやりにくい点と、夏場に暑くなってしまう点がデメリットとして考えられます。

高窓(ハイサイドライト)

高窓(ハイサイドライト)は、天井に近く、普通の窓より高い位置に横に細長く設置されている窓を指します。

採光しやすい点や、普通の背丈より高い所に設置されるため外部から中を覗かれない点が高窓のメリットです。

一方で、背丈より高い場所にあるので開閉がしにくく掃除も難しい点がデメリットといえます。

出窓

出窓は、建物よりも張り出して設置されている窓です。一般的には出窓の内部がカウンターになっており、カウンター部分にものが置けるメリットがあります。

圧迫感がないため部屋が広く感じられますが、結露の心配がある点は出窓のデメリットです。

腰高窓

腰高窓は、座ったときに膝の位置程度に設置されている窓を指します。

腰高窓は、座ったときの目線に窓があるため座った状態で外の様子がわかる点や、窓の下に家具を設置できる点がメリットです。

しかし、窓の下に家具を設置する場合、子供が家具に乗って落下するリスクがある点が腰高窓のデメリットといえます。

掃き出し窓

掃き出し窓は、床から天井までの大きさがある窓を指します。掃き出し窓は大きな窓であるため、採光性が十分で通気性も非常に高いといえます。

しかし、床から天井までが窓であるため、外から部屋の中が全て見られる点やカーテンなどの費用が高くなる点が、掃き出し窓のデメリットといえるでしょう。

注文住宅の窓選びで後悔した失敗事例4選

ここでは、注文住宅の窓選びで後悔した失敗事例を4点挙げました。

  • 窓の数が少なすぎた・多すぎた
  • 採光や温度調節が難しかった
  • 窓の配置や大きさにより外観が悪くなった
  • 窓の仕様やデザインが場所に合っていなかった

詳しく解説していきます。

窓の数が少なすぎた・多すぎた

窓の数が少なすぎたり、多すぎたりなどの失敗が挙げられます。

予算の関係などで窓の数を減らしすぎてしまうと、採光できずに圧迫感がある空間になってしまいます。採光できないと日中でも照明が必要になるため、後悔してしまうでしょう。

一方、窓が多すぎて家具が置けないケースや防犯面の不安が高まってしまうこともあります。窓の数で後悔してしまうのはよくある事例といえます。

採光や温度調節が難しかった

窓の種類や設置した場所を間違ったために、採光や温度調整が難しいと後悔する場合があります。

天窓は太陽の光が直接降り注ぐため、採光しやすい分、温度調節が難しくなるでしょう。

また、スリット窓や高窓はデザイン性が高いものの、採光しにくく、想像以上に部屋全体が暗くなり後悔するおそれがあります。

窓の配置や大きさにより外観が悪くなった

窓の大きさや種類、設置場所で失敗すると、採光や温度調節だけではなく、外観にも影響を与えてしまいます。

窓を設置する際は、室内の状況だけを考えて外観まで頭が回らず、設置後の外観を見て後悔するケースがあります。

窓の仕様やデザインが場所に合っていなかった

窓の選択を誤ったために、デザインが大きく損なわれてしまうケースが考えられます。また、仕様が合わず、窓が本来の目的を達せられないため後悔するケースもあるでしょう。

窓の仕様や、部屋全体のデザインを充分に考えずに設置してしまうと後悔する原因になってしまいます。

注文住宅の窓で後悔しない選び方3選

注文住宅の窓で後悔しない選び方を3つ挙げました。

  • 窓の機能性を重視して選ぶ
  • 通気性を考慮して窓の位置を決める
  • 窓の高さや大きさに統一感をもたせる

上記3点を詳しく解説します。

窓の機能性を重視して選ぶ

注文住宅の窓は、機能性を重視して選びましょう。窓のデザイン性を重視してしまうと、機能性が落ちる場合があります。

デザイン性と機能性が両立できる窓が最適な選択といえますが、どうしても難しい場合はより機能性の高い窓の選択がおすすめです。

通気性を考慮して窓の位置を決める

窓の位置を決める際は、通気性を考慮することが大切です。窓の設置場所によっては通気性が悪く、ストレスを感じる要因となってしまいます。

また、窓が1つだけでは通風性が不十分のため、風の通り道ができるような位置に2つの窓を設置しましょう。

窓の高さや大きさに統一感をもたせる

窓の高さや、位置に統一感を持たせることもおすすめです。

窓の種類によっては、統一感を出すことが難しい場合もありますが、高さだけでも揃えることで、統一感が増してデザイン性も向上します。

注文住宅の窓に関するよくある質問

ここでは、注文住宅の窓に関するよくある質問を3つ挙げました。

  • 窓をおしゃれに配置するコツは?
  • 窓が少ない家のメリットは?
  • 部屋に窓がなくてもよい?

上記の3点について回答します。

窓をおしゃれに配置するコツは?

窓をおしゃれに設置するコツは、窓だけを考えないことです。全体的なバランスを考慮した配置を心がけましょう。

また、窓と壁の関係や、家具の設置とのバランス、全体的なイメージも重要です。窓の種類にこだわらず、全体的なイメージを活かした配置を心がけましょう。

窓が少ない家のメリットは?

窓が少ない家のメリットは、家具の配置に悩まなくてよい点と、防犯面の心配が減る点です。

窓の配置次第では、気に入った家具が置けないデメリットが考えられます。窓が少ないと、家具の配置に関する悩みが少なくなり、窓からの侵入リスクが大幅に減るでしょう。

部屋に窓がなくてもよい?

部屋に窓がある必要はありませんが、窓がない場合、全体的に圧迫感を感じて部屋の空気がこもりがちになってしまいます。

窓はデザインだけではなく採光性や通気性を向上させる目的もあるため、機能性を高める窓の配置がおすすめです。

注文住宅では窓の特徴を生かして適材適所に配置しよう

注文住宅は窓の種類が多いため、配置する窓を間違えてしまうと、デザイン性も機能性も大幅に損なってしまうおそれがあります。

窓のメリットやデメリットを理解し、それぞれの特徴を生かした配置を心がけましょう。

アイムの家では、注文住宅に設置したい窓をお客様に寄り添いながら提案いたします。家づくりを検討しているものの、注文住宅の窓選びに不安がある人は、ぜひ一度アイムの家にご相談ください。

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※金利や制度は2023年6月時点のものです

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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