シンプルな家のメリットとは?デメリットやデザイン例も紹介
シンプルなデザインは人気があり、SNSでもたくさんのシンプルな外観や内観の家が公開されています。
豪華な間取りや設備ではなく、スッキリとした印象があるシンプルデザインは、なぜ人気を得ているのでしょうか。
そこで本記事では、シンプルな家を建築する際にどのようなメリット、デメリットがあるのか、これから家を建てる人に向けて特徴を解説します。
そもそもシンプルな家が令和時代に人気の理由
令和時代には、シンプルなデザインは無駄のない生活の象徴として人気があります。
国土交通省が公開している注文住宅の建築費(※)によると、建築にかける費用は平成23年から令和2年にかけて2,847万円から3,510万円と上昇傾向にあるものの、延床面積は118.6㎡から113.1㎡と縮小傾向にあります。
建築費の上昇はウッドショックやアイアンショックの影響を受けた資材高騰が主な原因ですが、延床面積の縮小は総費用を抑えたいという消費者マインドの表れです。
これまでは「リビングは15畳以上」「土地は50坪」と漠然とあった消費者の意識が急速に変化し、自身のライフスタイルにあった家の大きさと仕様、間取りが選択されるようになりました。
このように、シンプルなデザインは無駄のない生活の象徴として人気があります。
※引用元:国土交通省
シンプルな家のメリット4選
シンプルな家には、多くのメリットが存在します。
これから家づくりを始める人や、今まさに家づくりを検討している人は次のポイントを押さえて、シンプルな家も検討に含めるようにしましょう。
- コストを削減できる
- 好みのデザインに変更しやすい
- 時代に左右されない
- メンテナンスしやすい
順番に解説していきます。
コストを削減できる
無駄のない外観や内観は、大きなコストカットを実現する事ができます。家づくりのコストカット方法はさまざまですが、インパクトを与えやすいのが延床面積を減らすことです。
また、外観をスッキリさせる事で余計な資材を使う必要もなくなるため、コスト削減できます。
このように、建築費用を抑えた家づくりを進めたい場合には、シンプルな家がおすすめです。
好みのデザインに変更しやすい
シンプルな資材は一品物ではないため、サイズやカラーバリエーションが多いです。そのため、仕様や間取りを検討して途中でデザイン変更やカラー変更を容易に行えます。
また、入居後の模様替えもイメージでき、家具が運びやすいというのも大きなメリットです。
時代に左右されない
昭和、平成、令和と家に関するトレンドは大きく変わります。時代のトレンドに合った家は魅力的ですが、数年経てば昔のデザインとして見られてしまいます。
そのため、いつまでも色あせないようなデザインの家にするためには、時代の影響を受けないシンプルなデザインがおすすめです。
メンテナンスしやすい
凹凸がない外観や内観は掃除がしやすく、入居後のストレスが軽減します。
日々のルーティンワークを効率化したい人や合理的な生活を目指したい人は、シンプルデザインの家を検討してみましょう。
シンプルな家のデメリット2選
シンプルな家のメリットは多いですが、デメリットもあります。
- 色によっては目立つ
- 陸屋根の場合は雨漏りの危険性がある
場合によっては大きな問題になるケースもあるため、上記2点のデメリットもしっかり把握しておきましょう。
色によっては目立つ
好みのカラーを簡単に選択できるのはシンプルな家のメリットですが、色によっては目立つこともあり将来飽きることもあります。
また、外観を奇抜な色にした場合、居住地の景観法に抵触する可能性もあります。
そのため、色を選択する際には建築の面や将来どのような懸念点があるのかを、担当者に確認しながら進めるようにしましょう。
陸屋根の場合は雨漏りの危険性がある
陸屋根とは、フラットな屋根のことです。屋根勾配がないため清掃作業がしやすく、家屋内の面積を広くできるといった特徴がありますが、水はけが悪く雨漏りの原因になります。
そのため、防水処理や定期的なメンテナンスは必須です。
シンプルな家のデザイン例
ここではシンプルな家のデザイン例を紹介します。
- モノトーンカラー
- 統一された素材
- スリット窓、スクエア窓
- 片流れ屋根
- キューブデザイン
家の外観や、間取りを検討する際の参考にしてください。
モノトーンカラー
スッキリとした間取りにはモノトーンカラーが合います。凹凸での変化が少ない分、カラーの濃淡をうまく利用し居住空間にアクセントをつけることができます。
統一された素材
壁紙の材質を統一する事でシンプルな空間を演出できます。壁紙と大きな家具の統一は、シンプルな家の大きな特徴と言えるでしょう。
スリット窓、スクエア窓
家の形が正方形になりがちなため、長方形のスリット窓や正方形のスクエア窓は空間に統一感を出せます。
また、大きな窓採光を取るよりも均等に光をあてることができる分、間取りの自由度が増します。
片流れ屋根
片流れ屋根はコストを下げることができるというメリットがある他にも、屋根裏に空間を作れます。
そのため、どうしても外にしか置けない物やスキー板といった趣味関連の置き場所として使うことができます。こうすることで、居住空間に物が溢れないようになり、シンプルな家を造り上げることが可能です。
キューブデザイン
立方体のようなデザインにすることで無駄な場所がなくなり、効果的に家を使うことができます。生活感を出さないようにできるのも、シンプルな家の特徴です。
シンプルな家の外観を仕上げるポイント
シンプルな家の外観はインパクトがあり、自慢のできる家になります。
- 屋根の形を意識する
- 窓の配置を意識する
- のっぺりとした外観に注意する
ここでは、外観を仕上げる際のポイントについて解説します。
屋根の形を意識する
フラットは陸屋根や片流れ屋根はオリジナル性が高く、インパクトを残せます。
そのため、特徴が少なくなる傾向にあるシンプルな家の屋根としておすすめです。
窓の配置を意識する
窓の位置を一箇所に固めたり、交通量の多い道路側の窓を無くしたりすることで、外から見た際のシンプルさを演出できます。
また、防犯性も高くなり、日当たりを部屋ごとに変えることで部屋の使用用途も明確になるというメリットもあります。
のっぺりとした外観に注意する
シンプルな家は凹凸がないのっぺりした家になることがあります。そのため、前述した屋根形状や窓配置に加え、カラーアクセントを取り入れるなどの工夫をする事が重要です。
シンプルな家の内装を仕上げるポイント
外観と同じく、内装についてもポイントがあります。合理的かつ効率性の高い居住空間は、シンプルな家の大きな特徴です。
- 生活動線を考慮する
- 収納をしっかりと設ける
- プライベート空間を確保する
ここでは、シンプルな家の内装について上記3点のポイントを解説します。
生活動線を考慮する
キッチンとバスルームがそれぞれ独立した空間とならないように工夫をしたり、家族の生活動線がぶつかない間取り設計にしたりすることでストレスなく生活できます。
また、掃除のしやすさという点においても生活動線が良い家はおすすめです。
収納をしっかりと設ける
シンプルな家は居住空間に物が少ないという特徴があります。そのため、常に使う物であっても片付ける必要があります。
効率性も重要視するのであれば、収納は多めに作っておきましょう。特に掃除機や備品関連を収納する箇所は必須です。
また、収納自体もなるべく壁の中に収納できる仕様にし、応答がない空間を保持するようにしましょう。
プライベート空間を確保する
シンプルな家は壁や部屋数が少なくなる傾向になりますが、プライベート空間はしっかりと確保することは重要です。
シンプルでスッキリとした居住空間でありながら、長年安心して暮らせる家づくりにする必要があります。
シンプルな家を建てて快適な暮らしを実現しよう
シンプルな家はデザイン性に優れており、豪華な仕様にせずともオリジナル性が出せるという点で非常に人気です。
また、コストパフォーマンスも良く、快適な新居生活をスタートするためにも、シンプルな家は必ず検討するようにしましょう。
アイムの家では、お客様の理想に寄り添い丁寧に家づくりのプランを提案します。新築をご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※金利や制度は2022年10月時点のものです
コラム監修者情報
木場昌也
二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟
入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。