新築の防犯対策は何をすべき?ポイントや注意点をわかりやすく解説
本記事では新築住宅の防犯対策について解説しています。
晴れて新築住宅に入居してからは、防犯対策について気になる方が多いのではないでしょうか。特に新たなエリアでの生活の場合には、地域性や立地なども含めた配慮が必要です。
そこで今回は、新築の防犯対策は何をすべきかについて解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも空き巣や泥棒に狙われやすい家の特徴は?
はじめに、空き巣や泥棒に狙われやすい家の特徴について解説します。
・人通りが少ない立地にある
・周辺の街灯が少なく夜は真っ暗になる
・二階に登りやすい設備や物がある
・塀や樹木で視界が悪い
・深夜帯の外出が多い
本記事では上記5点について解説します。
人通りが少ない立地にある
人通りが少ない立地は、空き巣などに狙われやすいといえるでしょう。
市街地など人口の流動が多く、前面道路に人通りが多く、車の通行などが頻繁にあれば一定の防犯になりますが、閑静な住宅地においては注意が必要です。
閑静がゆえに、生活環境は良いといえますが、防犯の観点からは空き巣などに狙われやすい特徴をもつため、状況に応じた防犯対策を検討すべきでしょう。
周辺の街灯が少なく夜は真っ暗になる
街灯が少ないなど、真っ暗な場所に立地する住宅も注意が必要です。人目に付きにくいという点において、狙われやすい家になる可能性があります。
街灯が少ないため暗くなる夜の新築住宅には、灯り対策が必要となるでしょう。
二階に登りやすい設備や物がある
二階に登りやすい設備などが住宅に隣接している場合も、空き巣に狙われやすい可能性があります。
人口が多いエリアであっても、密集地のため建物同士の距離が近く、隣接する土地にフェンスや設備などがあれば、空き巣のターゲットにされやすいです。
お住まいの新築の周辺が、上記のような状況になっていないかを、今一度確認しておくことをおすすめします。
塀や樹木で視界が悪い
新築の周囲に塀や樹木が建ち、視界が悪い場合にも注意が必要です。
周囲からの視認性が悪いということは、それだけ空き巣が潜みやすいことを意味するため、防犯性の低い新築だといえます。
塀や樹木の配置について考えるとともに、一部を撤去することも検討しましょう。
深夜帯の外出が多い
深夜帯の外出が多い家も注意です。深夜に留守が多いことが泥棒に知られれば、たちまち空き巣被害のリスクが上がります。
そのため、深夜帯の外出が多い家庭は事実を知られないような工夫が必要となるでしょう。
新築で防犯対策すべきポイント3選
次は、新築で防犯対策をすべきポイントを解説します。
・外構
・窓
・玄関ドア
防犯対策のポイントは主に上記の3点です。順番に解説していきましょう。
なお、それぞれの防犯対策については次項で解説します。
外構
防犯対策ポイントの一つに外構が挙げられます。
外構は一般的に、玄関よりも手前にある「敷地への入口」のため、外構の造り次第で防犯性能は大きく左右されるといえるでしょう。
立地や建物配置に応じた、外構の防犯対策は必須です。
窓
窓は、住宅内に進入される可能性が最も高いポイントです。
そのため、防犯対策次第では簡単に進入されることもあれば、一定の水際対策が可能な場合もあります。
したがって外構同様に、窓の防犯対策についても必須レベルであり、十分な検討が必要です。
玄関ドア
玄関ドアから空き巣に侵入される新築があるとすれば、その新築の防犯性能は最低レベルといえます。どのような立地条件にある新築でも、玄関ドアにおける最低限の防犯性能は必要です。
また、その周辺状況に応じた防犯についても、併せてしっかりと対策しましょう。
新築の外構の防犯対策4選
それでは、前項における防犯対策ポイントの一つである外構について、具体的に解説をしていきましょう。
・門扉やフェンスを設置する
・ガレージやシャッターを設置する
・庭に砂利を敷く
・不審者に気付きやすいオープン外構にする
外構については、上記の4つが主な対策として挙げられます。
門扉やフェンスを設置する
外構の入口に門扉やフェンスを設置しましょう門扉やフェンスの無い外構は、解放感がある反面、敷地内に侵入されやすくなります。
そのため、門扉やフェンスを設置することで、宅内の状況を外から把握しにくくなり、空き巣も侵入をためらうことから防犯対策としては有効です。
ガレージにシャッターを設置する
ガレージにシャッターを設置することもおすすめの防犯対策です。
ガレージ部分が空いていると車上荒らしのリスクも高まるため、シャッターを設置することで侵入を防ぐバリケードにもなります。
また、防犯対策とは違いますが、電動シャッターであれば雨の日でも車内から開閉が可能なため、濡れることなく車庫入れができるのでおすすめです。
庭に砂利を敷く
庭に砂利を敷くことも有効な防犯対策となるでしょう。
砂利の中でもおすすめなのは、踏みつけた際に特に大きな音が鳴る「玉砂利」です。見た目にもきれいで、手頃な価格で購入できます。
庭スペースはもちろん、隣地との間の路地に敷き詰めることでも更なる防犯効果が見込めるでしょう。
不審者に気付きやすいオープン外構にする
思い切ってオープン外構にすることも有効な防犯対策となります。
外構に門扉やフェンスを設置する防犯対策について前述しましたが、中途半端に設置することでかえって死角を生み、逆効果になる場合もあるため注意が必要です。
そのため、逆に何も設置しないオープン外構であれば、宅内から外の様子を確認しやすくなるため、不審者に気づきやすくなるでしょう。
また、留守の際でも近隣住民の目も入りやすく、空き巣にとっては侵入しにくい家になるといえます。
新築の窓の防犯対策4選
次は、新築の窓の防犯対策について解説します。
窓は防犯の要ともいえるポイントです。
・二重ロックを採用する
・防犯ガラスにする
・防犯フィルムを貼る
・窓用の防犯センサーを付ける
上記4つのポイントについて、解説していきます。
二重ロックを採用する
窓に二重ロックを採用して防犯性能を高めましょう。
通常のロックに加えて、レール部分に設置できる外付けの窓ロックなどを採用することで、簡単にこじ破れない窓に仕上がります。
窓の中央部のみのロックだと、その箇所のガラスが部分的に割られて侵入される被害を受ける可能性がありますが、二重ロックを設置すれば防止可能です。
空き巣にとっても手間のかかる窓になるため、高い防犯対策が期待できるでしょう。
防犯ガラスにする
防犯ガラスもおすすめの防犯対策となります。
2枚のガラスの間に樹脂中間膜を仕込むことで破壊されにくいガラスになり、割ることも容易ではありません。
また、ガラスの破片が飛散しにくいため、被害を受けた住民のケガも防止できることから安全性にも優れています。
防犯フィルムを貼る
防犯フィルムを貼る対策もおすすめです。
防犯フィルムの用途は防犯ガラスと似た特徴をもっていますが、防犯ガラスよりも低コストで手軽に貼れるのが防犯フィルムのメリットといえるでしょう。
また、防犯フィルムは窓全面に貼るのではなく、主にカギ周辺部分をカバーするように貼ります。
窓がこじ破られるまでの時間が長くなるほど、空き巣が侵入をあきらめる可能性も高くなるため、手軽にできる防犯対策として有効です。
窓用の防犯センサーを付ける
窓に専用の防犯センサーを設置する方法もあります。
窓付近への侵入をセンサーが感知し、ブザーを鳴らして住人および近隣住民に異常事態を知らせることができるため、シンプルに有効な防犯対策です。
また、窓用のセンサーには動きを感知するものや、窓自体が振動した際に感知するものなど、好みや状況に応じて選ぶこともできます。
新築の玄関ドアの防犯対策2選
次は新築の玄関ドアの防犯対策です。
玄関ドアから侵入される家は、かなり防犯性能の低い家といえるため、防犯対策の基本としてしっかり備えましょう。
・ピッキングされにくい鍵を採用する
・センサーライトを付ける
玄関ドアにおいては上記の2点がおすすめです。
順に解説していきましょう。
ピッキングされにくい鍵を採用する
玄関ドアに採用する鍵は、ピッキングされにくいものを選びましょう。
ピッキングに強い鍵として代表的なのは「ディンプルキー」です。シリンダー部分の構造が複雑になっていることから、ピッキングがしにくい鍵として知られています。
また、ディンプルキーの中には街の鍵屋では複製ができず、メーカ―でしか複製対応できない特殊なものもあり、それらを選ぶことでさらに高い防犯性が期待できるでしょう。
ただし、通常の鍵よりもコストは上がります。
センサーライトを付ける
玄関にセンサーライトを設置することも、おすすめの防犯対策です。人目につきにくく、防犯リスクが高まる夜中においてセンサーライトは非常に重宝します。
LEDセンサーライトがあらかじめ内蔵されている玄関ドアもあるほど、センサーライトを採用する人は多く、有効な防犯対策といえるでしょう。
新築の完成後にできる防犯対策3選
次は、新築の完成後でもできる防犯対策について解説します。
・警備会社のホームセキュリティを利用する
・防犯カメラを設置する
・地域やご近所との繋がりを持つ
特に有効といえる3つの対策について、以下に解説していきましょう。
警備会社のホームセキュリティを利用する
警備会社のホームセキュリティを導入することで、高い防犯性能を得られるでしょう。
新築の大きさや間取りに合ったさまざまなプランでの防犯設備を取り入れられ、予算に合わせた契約も可能です。
各警備会社のステッカーを玄関先に貼っているだけでも、一定の抑止が期待できます。
防犯カメラを設置する
防犯カメラを設置することも防犯対策として有効です。
前述のようなホームセキュリティも非常に有効ですが、導入にコストがかかることから、単独で防犯カメラのみを設置するのも一つの方法でしょう。
スマホアプリと連動した防犯カメラもあり、外出先からでもリアルタイムで防犯カメラの映像を確認することができます。
複数台設置することで、さらに高い防犯性能を得られるため、こちらもおすすめの防犯対策です。
地域やご近所との繋がりを持つ
地域やご近所との繋がりを持つことも防犯対策に繋がります。
特にご近所との密接な関係を構築しておけば、自身が留守の際でもご近所が気にかけてくれやすくなるため、空き巣被害における一定の抑止が期待できるでしょう。
地域のイベントなどにも参加することにより、地域の知り合いも増えて助け合える関係にも繋がり、防犯対策だけではなく日々の生活も充実するため、意識的に取り組みましょう。
新築の防犯対策の注意点3つ
ここまで、新築における防犯対策をさまざまな角度から解説してきましたが、次は防犯対策の注意点について以下の3点を解説します。
・犯罪リスクを考慮しながら家づくりを進める
・土地探しの段階で地域の下見をしておく
・ダミーカメラは逆効果になる恐れがあるので注意する
意外に見落としがちなポイントとなるため、以下を新築購入の参考にしていただけると幸いです。
犯罪リスクを考慮しながら家づくりを進める
家づくりの段階で犯罪リスクを考慮しましょう。
本記事で紹介したような防犯対策を意識しながら家づくりをするのと、意識しないのとでは完成する家にも大きな差が出ることでしょう。
空き巣犯が「監視されている」というプレッシャーを感じるような防犯対策を施した新築を設計することで、起こる犯罪リスクを未然に防げます。
土地探しの段階で地域の下見をしておく
防犯性能の高い新築の購入は土地探しから始まっています。
高低差によって周囲からの視認性が低い立地などは、いくら防犯対策をした新築を建てても、根本的に回避しきれないリスクが潜む恐れがあるため注意が必要です。
土地探しにおいては立地条件をよく把握するために、下見を重ねて検討するようにしましょう。
ダミーカメラは逆効果になる恐れがあるので注意する
防犯対策でダミーカメラを設置する人がいますが、場合によっては逆効果になることもあります。
ダミーカメラであることを見破られた場合は一気に防犯リスクが高まり、そのまま侵入される可能性もあるため、ダミーカメラを設置する場合にはしっかりと商品を選びましょう。
明らかに安っぽい、見た目にもプラスチック製なのがわかるような素材や、カメラのみを設置して配線の設置にまで目が行かないなど、このような状態は絶対に避けるべきです。
したがって、ダミーカメラを設置するからにはダミーだとわからないようにする必要があるため、決して安く済まそうとしないことが重要といえます。
まとめ:新築の防犯対策を行い安心して暮らそう
住まいの安心と防犯対策はイコールといえます。空き巣リスクの高い新築とならないよう、土地選びから防犯意識を高めて臨みましょう。
以下は本記事のまとめです。
・防犯性能の高い新築のポイントは「視認性の良さ」
・防犯対策には地域との連携も重要 ・防犯対策は土地探しの段階から始まっている |
アイムの家では、土地の特性も最大限に活かした防犯性能の高い新築住宅を設計します。
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コラム監修者情報
木場昌也
二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟
入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。