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高気密・高断熱住宅のメリットは?デメリットや後悔しないためのポイントも

高気密・高断熱住宅のメリットは?デメリットや後悔しないためのポイントも

 

高気密・高断熱住宅は、注文住宅を建てる際に検討されることが多い住宅の性能です。
言葉から連想できる通り、室内の気温を適度に保つことを目的としたものです。

 

夏の厳しい暑さや、冬の凍えるような寒さの影響を受けにくく、エアコンの使用を控えめにできるなどのメリットがあります。

 

ただし、高気密・高断熱住宅を検討する際は、メリットばかりではないことを理解しておく必要があります。
デメリットも含めて、理解を深めておきましょう。

 

今回は、高気密・高断熱住宅のメリット、デメリットの両方を紹介し、家づくりで後悔しないために押さえるべきポイントも、お伝えしていきます。

 

そもそも高気密・高断熱住宅とは?

高気密・高断熱住宅とは、そもそもどういったものなのでしょうか?日常生活ではあまり聞きなじみが少なく、イメージがつきにくい人は多いです。

 

まずは、高気密・高断熱住宅がどんなものなのかご説明します。

高気密・高断熱住宅の定義や基準はない

実は、「高気密・高断熱住宅」という言葉には、定義や基準は明確に決まっていません。
住宅を提供する工務店やハウスメーカーが、それぞれで定義を決めた上で使われている言葉なのです。

 

実際には、住宅に隙間が非常に少なく、外壁部分に断熱材を多く使用している住宅のことを指して使われる場合がほとんどです。

 

つまり、高気密・高断熱住宅は、気密性と断熱性の両方が優れているため、室内の気温を適度に保てるという特徴があります。

 

エアコンの使用頻度が減り、省エネ効果や電気代の節約効果などが期待できます。

 

高気密・高断熱住宅のメリット5つ

高気密・高断熱住宅のメリットは、具体的にどのようなものがあるのでしょう。

 

・ヒートショックの危険性を防げる

・光熱費を削減できる

・夏も冬も快適に過ごせる

・換気の効率が良い

・防音効果がある

 

以上のポイントを押さえて、説明していきます。

 

ヒートショックの危険性を防げる

高気密・高断熱住宅は、室内の気温を一定にキープする効果があるため、ヒートショックの危険性を防ぐというメリットがあります。

 

激しい気温差の影響で血圧が急変動したり、脈拍が速くなったりする現象で、脳梗塞などの原因にもなり得るのがヒートショックです。

 

冬の寒い時期に、トイレやお風呂が寒くて困るといった悩みも解消されます。

 

光熱費を削減できる

外の気温の影響を受けにくいのが、高気密・高断熱住宅の特徴なので、エアコンの使用頻度を大幅に抑えられ、結果として光熱費を削減できます。

 

家計に優しいのも助かりますし、省エネ効果で環境にも優しい住宅と言えるでしょう。

 

夏も冬も快適に過ごせる

高気密・高断熱住宅は、夏の暑さや冬の寒さが室内に伝わりにくい造りになっているので、一年中快適な温度で過ごすことができます。

 

猛暑や極寒の中、帰宅してからエアコンが効くまでの間、快適な温度になるまでじっと耐える必要がなくなるのは嬉しいメリットです。

 

換気の効率が良い

高気密・高断熱住宅は、熱を遮断するというイメージから、換気がしにくいのではないかと心配する人もいるかもしれませんが、むしろ効率良く換気ができるというメリットがあります。

 

住宅を建てる際、必要とされる換気の量は法律で具体的に定められています。
このため、定められた基準に沿って、高い気密性を保ちつつ、無駄なく必要な分の換気ができるよう設計されています。

 

効率良く換気できることで、綺麗な空気を必要な分だけ取り入れ、快適な空間を保つことができるのです。

 

防音効果がある

外壁に使用される断熱材は、音を吸収する性質を持つため、防音効果も期待できます。
また、気密性の高さから、家全体は物理的に隙間が少ないので、室内外で音も遮断されやすくなります。

 

子供やペットと一緒に暮らす家族にとって、音に関して近所に気を遣わずに済むのは大きなメリットです。
逆に、車や電車などの外の騒音も気にならなくなります。

 

高気密・高断熱住宅のデメリット4つ

高気密・高断熱住宅は、メリットだけでなく、デメリットについても押さえておきたいポイントです。

 

・建築コストがかかる

・内部結露が発生するリスクがある

・ハウスダスト対策が必要

・暖房器具に制限がある

 

上記のようなデメリットが考えられます。

 

デメリットについては、あらかじめポイントを押さえておくことで対策を立てられるので、まずは知っておくことが重要です。

 

建築コストがかかる

 

高気密・高断熱住宅は、一般的な住宅に比べて断熱材を多く使う分、建築コストが高くなります。
また、高気密にするため家の隙間をしっかり埋める施工は、高い技術が必要となることも一つの原因です。

 

ただし、建築コストをかけることで、入居後の光熱費の削減に繋がります。
その点、高気密・高断熱住宅にするための建築コストは、無駄なコストとは捉えなくて良いです。

 

内部結露が発生するリスクがある

 

高気密・高断熱住宅にすることで、内部結露を引き起こすリスクが考えられます。

 

内部結露とは、床の下や壁の内側などの見えない部分で発生する結露のことで、施工の際に断熱材に隙間ができてしまうことが原因で起こります。

 

断熱材をしっかり隙間なく取り入れるには、高度な技術が求められます。
内部結露のリスクを抑えるなら、断熱材の施工に関して実績のある施工業者に依頼しましょう。

 

ハウスダスト対策が必要

高気密・高断熱住宅は、家の隙間を最小限にしているため、室内に空気がこもりやすく、ハウスダストが溜まらないような対策が必要になります。

 

しかし、高気密・高断熱住宅では、24時間換気システムを必ず設置しなければならない決まりなので、これを止めることなく作動させておけば、ハウスダスト対策は十分です。

 

暖房器具に制限がある

 

高気密・高断熱住宅では、利用できる暖房器具が制限されるというデメリットも押さえておきましょう。

 

一般的に使われているエアコンであれば問題ありませんが、灯油を使用するストーブやファンヒーターの使用は避けた方が安全です。
使用中、二酸化炭素と水蒸気を発生させるので、家の中の湿度が上がってしまう特徴があるからです。

 

家の隙間が少ない分、暖房器具から出る二酸化炭素や水蒸気が室内にこもってしまう恐れがあるため、安全に使えるエアコンなどの暖房器具を選ぶことが必要です。

 

高気密・高断熱住宅で後悔しないためのポイント3つ

メリットとデメリットのある高気密・高断熱住宅を、後悔することなく選ぶために、押さえておくべきポイントを紹介します。

 

・断熱工法をしっかりと理解する

・凸凹の激しい間取りを避ける

・窓も高気密・高断熱仕様にする

 

上記3点を押さえることが重要です。

 

断熱工法をしっかりと理解する

納得のいく高気密・高断熱住宅にするためには、まずは断熱工法を自らがしっかりと理解することが大切です。

 

施工コストが抑えられる「内断熱」と、やや高額でも断熱効果の高い「外断熱」の2つの工法について理解した上で、希望に合った施工を依頼できるハウスメーカーを選びましょう。

 

凸凹の激しい間取りを避ける

凹凸の激しい間取りは、一部に空気がたまりやすくなってしまい、冷暖房の効果が行き届かない部分ができてしまうので、避けた方が良いでしょう。

 

高気密・高断熱住宅の持つ、室内を快適な温度に保つ効果を無駄にしないためにも、凹凸は少ない間取りにした方が良いです。

 

窓も高気密・高断熱仕様にする

 

家の中の温度を快適に保つには、窓も高気密・高断熱仕様にしましょう。

 

窓のサッシも断熱性の高いものを選ぶことで、外からの空気の侵入を防ぐことができます。

 

また、温暖地や寒冷地などの違いによっても、適した窓の仕様は異なるので、性能を見極めて最適の窓を選びましょう。

 

高気密・高断熱住宅に関するよくある質問

高気密・高断熱住宅に関して、どんな質問がよくあるのか、多くの人が疑問に思う部分について、お答えしていきましょう。

 

・「高気密・高断熱住宅が嫌い」という声は多い?

・高気密・高断熱住宅は結局のところ必要ない?

・高気密・高断熱なのに寒い場合はどうする?

 

以上3点について答えていくので、参考にしてください。

「高気密・高断熱住宅が嫌い」という声は多い?

高気密・高断熱住宅は、コストが高いというイメージなどで、選択をためらう声も確かにあるかもしれません。

 

しかし、表面的なイメージだけで「嫌い」と感じてしまっている場合も多くあります。
正しく性能を理解すれば、そのイメージは払拭されることがほとんどです。

 

理解を深め実際に家を建てた人からは、高気密・高断熱住宅の良さを深く感じられているケースが多くあります。

 

高気密・高断熱住宅は結局のところ必要ない?

高気密・高断熱住宅は、快適にお家時間を過ごせるメリットがたくさんあるので、必要ないということはありません。

 

もちろん、デメリットもありますが、その多くは対策が可能なものです。
デメリットを意識して必要ないと決めてしまうのは、もったいないかもしれません。

 

高気密・高断熱なのに寒い場合はどうする?

間取りの形や、窓のサッシの性能により、高気密・高断熱住宅なのに寒いという場合は、暖房器具を上手く活用しましょう。

 

高気密・高断熱住宅は、弱めに作動させた暖房でも、十分な効き目が発揮できる造りになっています。
それぞれの箇所に空気がなるべく行き渡るように工夫することで、暖かい温度を保ちましょう。

 

まとめ:高気密・高断熱住宅はデメリットも知っておこう

高気密・高断熱住宅について説明しましたが、大事なのは、メリットと共にデメリットも知っておくということです。

 

デメリットを知っておくことで、事前に対策を立てられ、より満足度の高い高気密・高断熱住宅にすることができます。

 

アイムの家では、お客様に満足いただけるような、高気密・高断熱住宅を提案いたしております。
不安なことがあれば相談に乗りますので、お気軽にお問い合わせください。

※金利や制度は2022年4月時点のものです

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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