自然素材の家のメリットは?デメリットや後悔しないためのポイントも解説
環境問題に対する意識が高まる中、「SDGs」という言葉も聞き慣れたものとなりました。
「住宅とは関係が無いのでは?」と考えている方がいるかもしれませんが、そんなことはありません。環境にやさしいお家に住みたいというニーズの高まりに応じ、自然素材のお家が注目を集めています。
そこで今回は、自然素材の家のメリット・デメリットについて解説してまいりますので、マイホーム計画をお考えの方は、ぜひとも最後までお付き合い下さいませ。
そもそも自然素材の家とは?
厳密な定義はありませんが、自然素材の家とは、言葉の通り自然素材を積極的に用いたお家のことを指します。
自然素材とは、自然界にある材料を使った資材や建材であり、代表的なものは以下の通りです。
住宅に使われる自然素材の種類
住宅に使われる自然素材の種類を大きく分けると、無垢材・漆喰・珪藻土の3種類です。
無垢材は丸太から切り出し、乾燥させた木材のことで、柱・梁・床などに使われます。調湿効果が高く、デザイン面でも集成材にはない風合いが魅力です。
漆喰は消石灰を主原料とした内装材で、調湿効果と耐火性に優れています。シックハウス症候群に有効な手段でもあり、住まう方の体に優しい内装材といえるでしょう。
珪藻土は珪藻(藻の一種)の堆積物であり、石灰・粘土・合成樹脂などを混ぜた内装材です。漆喰同様に、調湿効果と耐火性に優れ、脱臭性能や防音効果にも期待できます。
自然素材の一例を挙げていますが、いずれも施工する職人の腕により品質が左右されるので、実績のある建築会社を選ばなければなりません。
自然素材の家のメリット4つ
自然素材の家のメリットを4つピックアップしていますので、自分たちの理想の暮らしを想像しながら見ていきましょう。
・健康的に暮らせる
・機能性に優れている
・耐久性に優れている
・過ごしやすい室内環境が確保できる
順番に解説します。
健康的に暮らせる
健康的に暮らせることが自然素材の家のメリットの一つです。
有害な化学物質を減らすことで、アトピーやシックハウス症候群の発生リスクを抑え、小さなお子さんがいるご家庭でもより安心して暮らせます。
機能性に優れている
住宅の機能性に優れていることもメリットの一つです。
自然素材が本来持つ調湿効果や消臭効果など、新建材にはない機能性を多く備えています。
デザイン性は好みの問題ですが、経年変化による、色味の変化を楽しめることも魅力の一つといえるでしょう。
耐久性に優れている
耐久性に優れていることも忘れてはいけません。粘り強い日本の木材を用い、熟練の職人が手掛けたお家は高い耐久性を備えます。
メンテナンスをしながら、次の世代に受け継ぐ住まい方もおすすめです。
過ごしやすい室内環境が確保できる
過ごしやすい室内環境が確保できることも、自然素材の家のメリットです。
自然素材が持つ調湿効果により、湿度をコントロールすることで、空間の快適性を高めてくれます。自然素材を適材適所に配置して、快適な室内環境を目指しましょう。
自然素材の家のデメリット3つ
自然素材の家は多くのメリットがある反面、デメリットも存在します。
そのため、自分たちの暮らしにどの程度影響があるかを想定することが大切です。
・建築コストが割高になる可能性がある
・傷がつきやすい場合がある
・劣化によるひび割れ・変形が生じる場合がある
順番に解説します。
建築コストが割高になる可能性がある
建築コストが割高になる可能性があることはデメリットの一つです。
工業製品である新建材と比較するとイニシャルコストが高くなるのは否めませんが、メンテナンスを含めたトータルの費用で比較すると、高い買い物ではありません。
メンテナンスを欠かさず、大切に使えば長く住めるのが自然素材の家の魅力です。
傷がつきやすい場合がある
傷がつきやすい場合があることも、デメリットと感じる人がいるかもしれません。
無垢材のフローリングなど、素材によっては新建材と比較して傷がつきやすいケースがあります。普通に住んでいれば傷はつくものと考え、多少の傷は自然素材の味わいと考えると快適に暮らせるでしょう。
劣化によるひび割れ・変形が生じる場合がある
劣化によるひび割れ・変形が生じる場合があることもデメリットといえるでしょう。
経年劣化しない家はありませんが、実績のある建築会社を選ぶことで、劣化リスクを減らせます。自然素材の家の品質は、施工する職人の腕に左右される部分が多いので、信頼できる建築パートナーを選ぶことが何より大切です。
自然素材の家で後悔しないためのポイント4つ
自然素材の家を選ぶ上で、後悔しないためのポイントを4つ紹介します。従来の住宅との違いを比較して、自分たちの暮らしに合うかどうかを検討して下さい。
・日々のメンテナンスを欠かさず行う
・素材選びを慎重に行う
・経年劣化を楽しみの一つにする
・実績のあるハウスメーカーに依頼する
順番に解説します。
日々のメンテナンスを欠かさず行う
後悔しないための一つ目のポイントは、日々のメンテナンスを欠かさず行うことです。
自然素材はメンテナンスの手間が少ないことが特徴ですが、自然素材ごとにメンテナンス方法が異なりますので、建築会社へ事前に確認して下さい。
素材選びを慎重に行う
素材選びを慎重に行うことも後悔しないためのポイントの一つです。
素材ごとに特徴がありますので、特徴を把握した上で、適材適所で取り入れることをおすすめします。モデルハウスを見学する際に、それぞれの素材の特徴を専門家に聞いてみましょう。
経年劣化を楽しみの一つにする
経年劣化を楽しめるかどうかも、後悔しないためのポイントです。
自然素材の家では、木材などは時間の経過とともに色みを変えていきます。この変化を味わいと捉えて楽しめる方は、自然素材の家を選んでも後悔する可能性は低いでしょう。
実績のあるハウスメーカーに依頼する
自然素材の家を選ぶ上で、後悔しないためには、実績のあるハウスメーカーに依頼することが重要です。
自然素材の家を施工する職人に求められる技術は、他の住宅に比べて高いものとなります。住宅の品質を左右するポイントなので、建築会社選びは慎重に行って下さい。
自然素材の家と従来の家の比較
自然素材の家と従来の家の比較を、以下の項目ごとにまとめています。
それぞれの違いを把握して、自分たちの暮らしに合ったお家を選びましょう。
・コスト
・メンテナンス
・住み心地
順番に解説します。
コスト
コスト面を比較すると、自然素材の家は建築費用が高くなりますが、メンテナンス費用は安くなります。建築費用だけでなく、生涯コストを比較することで、より自分たちに合った建築プランを選んで下さい。
メンテナンス
メンテナンス面を比較すると、自然素材の家の方がより長持ちするといえます。
もちろん、適切なメンテナンスは必要ですが、メンテナンスの手間自体が少ないため、慣れてしまえば負担にはなりません。
住み心地
住み心地の面を比較した場合、人それぞれ好みが違うため、優劣はつけられません。
自分たちの暮らしに合った建築プランを選びましょう。
自然素材の家に関するよくある質問
自然素材の家に関するよくある質問をまとめています。
・自然素材の家の価格は一般的にいくら?
・自然素材の家の坪単価は一般的にいくら?
・自然素材の家の寿命は何年?
順番に解説します。
自然素材の家の価格は一般的にいくら?
自然素材の家の価格は、2,400万円~(40坪)が目安となります。従来の家と比較する場合は、建築費用だけでなく、メンテナンス費用を含めた生涯コストを用いることをおすすめします。
自然素材の家の坪単価は一般的にいくら?
自然素材の家の坪単価は、60万円~100万円前後を想定しておきましょう。
使用する素材によって金額は変わりますので、予算に無理のない範囲で、快適な住環境を目指すことが大切です。
自然素材の家の寿命は何年?
自然素材の家の寿命は、メンテナンス次第といえます。
自然素材の家は長持ちするといわれますが、メンテナンスを怠れば、その限りではありません。愛着を持ち大切に使うことで、自然住宅の家の寿命は延びます。
まとめ:自然素材の家で失敗しないために
ここまで、自然素材の家のメリット・デメリットについて解説してまいりました。
従来の住宅とは様々な違いがありますので、その特徴を把握することが大切です。自然素材の家が自分たちの暮らしに合うかどうか判断がつかない場合は、専門家に相談してみましょう。
アイムの家では、プランナーやコーディネーターが一丸となって住みやすさにこだわっています。完成見学会も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
※金利や制度は2022年3月時点のものです
コラム監修者情報
木場昌也
二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟
入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。