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家の建て替えはどんな費用がかかる?建て替えとリフォームはどちらがお得か比較!

家の建て替えはどんな費用がかかる?建て替えとリフォームはどちらがお得か比較!

新築物件であっても数年数十年と住めば老朽化や劣化は避けられません。その際、考えなくてはならないのがリフォームするか建て替えするかという点です。

しかし、人生においてリフォームや建て替えをする機会というのは少なく、どの選択が正しいのか迷ってしまう方も多いでしょう。

そこで今回の記事では家の建て替えはどのような費用がかかるのか解説します。

また、リフォームとどちらがお得なのかについてもご紹介しますので、これから住宅を新しくしようと考えている方はぜひ最後まで読み進めてみてください。

なお、住宅の建て替えとリフォームに関してはそれぞれの物件によって条件が大きく異なるため、ここではあくまで同じ条件での話を前提とします。状況によってどれほど費用がかかるかも変わるため、あらかじめご了承ください。

リフォームと建て替えの特徴を比較!

まずはリフォームと建て替えの特徴を把握することが重要です。

以下、それぞれの特徴を簡単にまとめるので、リフォーム・建て替えそれぞれがどのようなものかを理解しましょう。

リフォームの特徴

リフォームとは既存の基礎部分を残し、部分的に改築や修繕や増築を行うことを指します。いわゆる改修を行うことで新築同様の状態に戻すことを意味します。

リフォームには主に部分リフォームと全体リフォームの2種類あるのが特徴です。

部分リフォームは屋根や外壁、水回りのみを部分的に改修することを指すのに対し、フルリフォームは目に見えるものすべてを全体的に改修することを意味します。

それぞれの改修範囲は多種多様で、気になる部分だけ改修することも全体を改修して別の視点から作り替えていけるのがリフォームの特徴です。近年よく耳にする基礎部分だけ残して大幅に改修するリノベーションも、これらリフォームの一種です。

建て替えの特徴

建て替えとは既存の基礎部分から取り壊し、新たに家を建てていくことを指します。その土地にある建物を丸ごと改修して新築にすることを建て替えとよびます。

建て替えの場合は基礎から丸ごと家を改修するため、間取りの変更はもちろん一般住宅から長期優良住宅に変更することも可能です。ただ、すべての住宅が建て替えられるのかというとそうではありません。建築基準法において「幅4m以上の道路に2m以上接した土地でなければ原則として建て替えできない」と定められています。そのため、建て替えの際に生じる制約には注意が必要です。建て替えを考えている方は、物件が再建築不可物件かどうかを事前にチェックしてください。

リフォームと建て替えはどう判断する?

では、リフォームと建て替えはどのように判断するのがベストなのでしょうか。

基本としてリフォームにも建て替えにもそれぞれメリット・デメリットがあるため、それぞれを比較して検討していくことが理想です。以下、比較すべきポイントを簡単にまとめます。

工事の前提

リフォームと建て替えではそもそも工事の前提が異なります。

リフォームは既存の住宅を活かしつつ改修していくのが基本ですが、建て替えは住宅を一度すべて解体してから自由に設計していくのが基本です。

当然、既存の基礎をそのまま使うリフォームと基礎から変えていく建て替えとでは、工事の前提が変わってしまいます。この点を最初に検討しなくてはなりません。

費用の相場

費用相場の面でもリフォームと建て替えは違ってきます。

原則としてリフォームの相場が約300~2,000万円なのに対して、建て替えの相場が約1,000~4,000万円ほどとなります。

工事内容によって大幅に変わるものの、リフォームと建て替えでは数百万円から数千万円ほどの差が生まれるわけです。それら相場も比較してどちらを選択すべきか考えなければなりません。

改修費以外の諸経費

リフォームの場合は改修費だけで済む場合も多いですが、建て替えとなると改修費以外の面で諸経費がかかります。

たとえば、土地を更地にするための解体費や破棄費、完成までの仮住まい費、完成後の引っ越し費などがかかります。総じてリフォームより建て替えの方が予算も必要なため、オーナーの方の懐事情によって大きく左右される可能性は否めません。

築年数

リフォームすべきか建て替えすべきかは築年数でも判断可能です。部分リフォームなら築10~20年、全体リフォームなら築20~30年が目安となります。一方で建て替えは築30年以上が目安となります。それら築年数の経過を見てどちらにすべきか判断するのも良いでしょう。

間取り

既存の住宅を活かすリフォームは、間取りの変更に制約がかかることもあります。

一方で建て替えであればすべて自由に設計可能です。

そのため、間取りを目安にリフォームするのか建て替えするのかを考えることも重要となります。ライフスタイルが今後大きく変わる場合は建て替え、あまり変わらないのならリフォームという選び方がおすすめです。

工期

リフォームと建て替えとでは工期も大きく異なります。

リフォームは約1ヵ月で済むのに対し、建て替えは約4~6ヵ月ほどかかります。改修内容によって工期は変動するものの、総じてリフォームの方が建て替えより短い工期で済むのが特徴です。

条件によっては固定資産税が高額になってしまうため、工期が長いと損をすることもあります。工期については依頼する工務店やハウスメーカーが一番熟知しているため、不安であれば事前に目安を聞いておくと安心です。

全面リフォームと建て替え、それぞれのメリット・デメリット

ここまでリフォームと建て替えをどう判断するか項目ごとに見てきましたが、併せてそれぞれのメリット・デメリットを判断することも重要です。

以下、リフォームと建て替えのメリット・デメリットを簡単にまとめるので、上記で説明した情報と併せて参考にしてください。

リフォームのメリット・デメリット

リフォームは建て替えに比べて改修費を低く抑えられ、なおかつ工期も短く済みます。それでいて必要な部分だけ改修することも全体を改修することも可能です。

さらには各種税金の軽減が可能となっている他、仮住まいをせずに工事を進められるため、総じて予算もカットできます。何より愛着のある家をすべて取り壊す必要がないため、両親や祖父母から相続した家なども心痛まずに改修できます。

これらの点は大きなメリットとなるでしょう。

ただし、リフォームは既存の住宅を活用するため、理想のマイホームを実現するのが厳しい場合もあります。

耐久性・耐震性・断熱性の向上など、理想を詰め込む場合は追加費用が必要となる他、老朽化や劣化が激しい物件の場合は補修費用だけでも相当な金額となるでしょう。

状況によっては地盤の補強工事まで手が回らないこともあります。単に建て替えに比べてリフォームは自由に作り替えられない点を理解しておかなければなりません。その点がデメリットとなります。

建て替えのメリット・デメリット

建て替えはリフォームに比べて間取りだけではなく、長期優良住宅などに丸ごと作り替えることが可能です。基礎から改修するため、自分の思い描く理想のマイホームを作れます。

頻発する災害に備えて地盤の補強工事もできます。それだけではなく日々進化する住宅の機能を充実させることも可能です。そういう意味では建て替えに魅力を感じる人も多いでしょう。また、建て替えは多額の住宅ローンも組みやすいため、予算が限られている方でも安心です。それらの点がメリットとなります。

その反面、建て替えは改修費も高くなり、工期も長くなってしまう場合が多いです。

既存の住宅を使うのではなく一から作っていくため、単なる改修と比べても倍近く時間がかかる可能性もあるでしょう。また、不動産取得税や固定資産税、都市計画税、登録免許税などの税金もかかります。それでいて建築基準法によっては再建築不可物件とされている場合もあるため、それらの制約がそのままデメリットとなります。

リフォームと建て替えの一般的な費用

次にリフォームと建て替えの一般的な費用について簡単にご紹介します。

以下で解説する内容はあくまでも一部のことなので、詳しい費用については工務店やハウスメーカーに直接相談してください。同じリフォームでも同じ建て替えでも条件次第では数百万円から数千万円ほど変動することもあるため、十分な見積もりを受けて判断しましょう。

リフォームにかかる一般的な費用

リフォームは部分リフォームなのか全体リフォームなのかによって、大きく費用が異なります。

相場としては約300~2,000万円ほどが目安となるわけですが、改修の内容によって大きく変動する可能性があります。

なお、これらのリフォームに関しては坪単価で決定することが多いです。

相場は1坪で約50万円~55万円ほどとなります。しかし、これはあくまで相場にすぎません。物件に搭載する機能だけではなく建材などでも相場は変わるため、予算に合わせて選択しましょう。

建て替えにかかる一般的な費用

建て替えの相場としては約1,000~4,000万円ほどとなります。基礎を含めた間取りからすべて作り替えるということなら、それ相応の予算が必要です。

しかし、建て替えは自由に設計できる分、こだわりたいところに予算をかけ、特にこだわりがないところは節約できます。

ただ、正直なところ改修の費用と一口に言っても状況は十人十色なので、具体的に「これくらいかかる」というのは断言できません。

どうしても相場を知りたい場合は依頼する建築会社に直接見積もりを出してもらう方が早いので、ある程度計画を固めてから相談してみてください。

まとめ

家を新しくする方法として最適なのがリフォームや建て替えです。

ただ、部分的にも全体的にも改修できるリフォームと基礎から丸ごと建て直せる建て替えでは、予算も大幅に違います。相場としてはリフォームだと約300~2,000万円ほど、建て替えだと約1,000~4,000万円ほどです。

ただ、これはあくまでも目安であり、単にどちらがおすすめのかは状況によって異なります。

リフォームにも建て替えにもメリット・デメリットがあるため、今一度よく比較検討しながら決定してください。

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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